仮想通貨を管理するためのウォレットには、たくさんの種類が存在します。それぞれ用途が異なり、対応している通貨も違います。
ウォレットを導入したいけど、どんな種類があるか分からないといった方も多いことでしょう。
今回は、仮想通貨ウォレットの種類とおすすめ4選を紹介します。
仮想通貨のウォレットとは?
ウォレットは、仮想通貨を管理するために利用されます。取引所から購入したビットコインやイーサリアムなどの通貨を送金して保管することができます。
ウォレットでは、以下のような用途があります。
仮想通貨のウォレットで何ができる?
- 管理
- 支払い
- 取引
一般的には、仮想通貨の取引所で保管している方がほとんどです。ウォレットにコインを送金することで安全に保管、NFTやブロックチェーンゲームなどが利用できるといったメリットがあるのです。
続いて、ウォレットの種類について紹介します。
仮想通貨ウォレットの種類
仮想通貨ウォレットには、様々な種類があります。大きなカテゴリーで考えると、2つに分けられます。
以下が、一般的に呼ばれる名称です。
・ホットウォレット
・コールドウォレット
ホットウォレットとコールドウォレットは、そこからさらに細かな種類に分類されます。
まずは、ホットウォレットについて見ていきましょう。
ホットウォレット
ホットウォレットは、ネット上で仮想通貨を管理するウォレットです。インターネットに接続できるデバイスがあれば無料ですぐに作成できます。
仮想通貨に慣れてきたら、まずこの種類からスタートする人がほとんどでしょう。
用途が幅広く、取引や送金などを容易に行えることが利点です。
ホットウォレットには、デスクトップウォレットとスマホウォレットの2種類があります。
デスクトップウォレット
デスクトップウォレットは、パソコンから作成するネット上で仮想通貨を管理するお財布です。
操作性に柔軟性があり、使いやすいことから人気を集めています。
パソコンで利用するので画面が大きいことから、見やすく管理がしやすいです。複数のブラウザを開きながら仮想通貨サービスが使えるので、非常に使い勝手が良いです。
スマートフォンウォレット
スマートフォンでも仮想通貨ウォレットが便利に利用できます。スマホウォレットでは、アプリケーションが用意されており、iPhoneやAndroidからインストールが可能です。
手元でいつでもどこでも直感操作ができるので、初心者にもおすすめです。
無料でアカウントが作成できるので、スマホとデスクトップウォレットの両方を併用している方もいます。
続いて、コールドウォレットについて説明します。
コールドウォレット
コールドウォレットは、ネットワークとは完全に切り離されたウォレットです。インターネットに接続せずに保管できるので、セキュリティの向上やハッキング対策として導入されています。常にオフラインになっていることから、仮想通貨を安全に保管できると言われています。
ウォレットは、大きく分けて2種類で「ペーパーウォレット」と「ハードウェアウォレット」というものがあります。
さらに深掘りしていきます。
ペーパーウォレット
ペーパーウォレットは、仮想通貨の公開鍵と秘密鍵を紙に印刷して管理する方法です。インターネットとは完全に切り離された状態なので、非常に高いセキュリティとして注目を集めています。
ウォレットの作成は、紙とインクだけなので、導入コストもほとんどかからないことも利点と言えるでしょう。
作成時には、Wi-Fiなどのネット接続をオフにしてください。
ハードウェアウォレット
ハードウェアウォレットは、仮想通貨をUSBデバイスで保管する方法です。
インターネットに接続されず、オフラインで保管することからセキュリティが高いとされています。手元にデバイスがなければ資産の移動や取引ができないので、ハッキングされにくい仕組みとなっています。
ウォレットを起動するときにもPINコード(暗証番号)が必要になるため、他人がログインすることは非常に困難です。
ホットウォレットのメリットとデメリット
ホットウォレットにはメリットとデメリットがあります。
まずは、メリットから説明します。
ホットウォレットのメリット
ホットウォレットは、インターネット上で仮想通貨を保管するため、ログインすればいつでも資産の状況が確認できます。
パソコンやスマホに対応しているので、どちらかを持っていれば誰でも使うことができます。
取引する際も簡単な操作でトランザクションに承認ができるため、利便性が高いです。
ウォレットの作成は、無料で提供されているものが多いです。費用が発生しないことも大きなメリットと言えるでしょう。
その一方で、デメリットもあります。
ホットウォレットのデメリット
ホットウォレットでは、ネットワークに接続しているのでハッキングや不正アクセスのリスクが潜在しています。
ウォレットを利用して、DefiやNFTを取引するという方も大変多いです。様々なウェブサイトに接続、連携して、それがもしも悪質なページであった場合、取引に署名してしまうと暗号資産を抜き取られる危険性があるのです。
また、偽サイトも数多く存在しています。そこからウォレットをダウンロードして使ってしまい保有していた通貨の残高が0になってしまったという事件も少なくありません。
上記は一例ですが、ホットウォレットを使う際には、ネットワークに接続していることのリスクに注意しなければいけないというのは大きなデメリットでしょう。
コールドウォレットのメリットとデメリット
コールドウォレットもホットウォレットと同様にメリットとデメリットが存在します。
まずは、メリットから説明します。
コールドウォレットのメリット
コールドウォレットは、インターネット上で管理しないことから、ハッカーから狙われるリスクを限りなく下げることができます。
ハードウェアウォレットでは、取引する際も手元にあるデバイスでの操作が必要になります。遠隔から資産を盗まれるといったリスクは限りなく低くなります。多くのウォレットでは、オープンソースソフトウェアを採用しています。ソースを公開することで、何かあったときに専門家や開発者がすぐに発見できるので安全性が保たれます。
ペーパーウォレットは、紙に印刷するので完全なオフライン下での保管が実現できます。紙を盗まれない限りハッキングによって資産を盗まれてしまうことはないのです。紙に印刷するだけなので、非常に低コストで作成が可能です。
ただし、コールドウォレットにもデメリットがあります。
コールドウォレットのデメリット
コールドウォレットは、ペーパーやデバイスが手元になければ取引ができません。
ハードウェアウォレットでは、仮想通貨の送金や売買時にボタンを押して承認する作業が必須のため利便性に欠けてしまいます。安全に保管するためには必須の機能でしょう。また、デバイスを販売店から購入しなければいけないので、コストがかかります。
ペーパーウォレットは、紙での保管になるため紛失や破れなどの危険性があります。他にも洪水や火事といった災害によって資産を失ってしまうこともあります。
一方でハードウェアウォレットは、リカバリーフレーズのバックアップがあれば、保有しているコインやトークン、NFTを全て復元できるので安心です。
おすすめの仮想通貨ウォレット4選
仮想通貨のウォレットを導入したいけど、色々な種類があったり安全性を考えると何を使えばいいのか迷ってしまいます。
ここでは、おすすめの仮想通貨ウォレット4選を紹介します。ホットウォレット2選とハードウェアウォレット2選を厳選しました。
おすすめのホットウォレット
まずは、ホットウォレット2選の紹介です。
ここで紹介するホットウォレットは、無料で作成ができてコインやトークンだけでなく、NFTの管理ができます。
複数のネットワークに対応しており、すぐに利用できることからも人気です。
MetaMask(メタマスク)
MetaMask(メタマスク)は、世界で多くの人に利用されているウォレットです。
ウォレットの作成は無料で、様々なネットワークの仮想通貨が管理できます。
MetaMaskに対応のウェブサイトに接続することで、コインを売買したりブロックチェーンゲームをすることができます。また、Defiを利用することでERC20トークンの取引やOpenSeaでNFTの売買、出品も可能です。
MetaMaskのアカウント作成方法は、以下の記事で紹介しています。
・MetaMask(メタマスク)ウォレットとは?PC版とスマホで作成する方法
Trust Wallet(トラストウォレット)
Trust Wallet(トラストウォレット)は、ビットコインやイーサリアム、リップルなど数多くのコインに対応したマルチ機能ウォレットです。世界でも利用者が多く、安全性の高いウォレットです。
海外の大手取引所バイナンス(Binance)も公式ウォレットとして採用しています。
英語だけでなく日本語にも対応しているので、非常に使いやすいアプリです。
おすすめのハードウェアウォレット
続いて、ハードウェアウォレット2選を紹介します。
コールドウォレットには、紙で保管する方法もありましたが、破れてしまったり災害によってペーパーウォレットを失ってしまうリスクを伴います。
そういった点から、紙よりもハードウェアウォレットをおすすめします。
Ledger Nano(レジャーナノ)
Ledger Nano(レジャーナノ)は、人気のハードウェアウォレットです。会社は、フランスに拠点を置いています。
ウォレットは、Ledger Stax、Ledger Nano X、Ledger Nano S Plusの3種類です。
どれも複数の仮想通貨に対応しており、安全に保管ができます。
Ledger StaxとLedger Nano Xは、Bluetoothに対応しているので、パソコンを持っていない方でも使用ができます。
Ledger Nanoは偽物が出回っているので、正規代理店もしくは、海外の公式サイトから購入することが重要です。
以下の記事では、Ledger Nano(レジャーナノ)を安全に購入する方法を紹介しています。ぜひ導入を検討しましょう。
・Ledger Nanoを日本の正規代理店と海外公式サイトから購入する方法
Trezor(トレザー)
Trezor(トレザー)も人気のハードウェアウォレットの一つです。チェコに拠点を置く会社です。
ウォレットは、3種類でTrezor Model T、Trezor Safe 3とTrezor Model Oneがあります。
Model Tは、タッチパネル対応で、Trezor Safe 3とModel Oneはボタン式です。
Trezor Safe 3は、Model Oneの上位モデルとなっています。
取扱通貨はどちらも多いですが、Model Tの方が、対応している通貨が豊富です。
Trezorの購入方法は、以下の記事で紹介しています。併せてチェックしてください。
・Trezor Safe 3を公式サイトで購入する方法|正規代理店はある?
・TREZOR Model One(トレザーウォレット)の購入レビュー、購入方法や価格を紹介
最後に
今回の記事では、仮想通貨ウォレットの種類はどのようなものがあるのかについてと、おすすめのホットウォレットとコールドウォレットについて紹介しました。
仮想通貨のウォレットは、ホットウォレットとコールドウォレットを併用して、取引をするべきでしょう。
以前発生したように取引所の倒産ということがあっても、ウォレットに送金しておけば仮想通貨を取り出せなくなるという被害を防ぐこともできます。
仮想通貨を長期で保管するのには、ウォレットの導入が必要でしょう。